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いやー。久しぶりにまさるちゃんとデートでした。
デートデートって言うけど、なんと会うのは一年半以上ぶりです。
その間お互いそんなに忙しかったのかというと、別にそういうわけではありません。細く長く友人付き合いを続けるには、このぐらいの頻度で会うのがいいのかも(そうか?)。
いえね。
家の近所をチョビ散歩していると、一日に数回ブルーリボン寿司の前を通るんですよ。
スノコみたいな窓枠(どんなんじゃ)越しに、美味しそうなお寿司を食べている人たちをうらやましそうーに見ながら通り過ぎていたんですが、数日前の夜、歩きながらまさるちゃんにテキストメッセージを送ってみたんです。
『今ブルーリボン寿司の前歩いてるんだけど』
だからなんじゃい、というようなメッセージですが、いつも優しいまさるちゃんはちゃんと返事をくれました。
『今風呂中』
『ブルーリボンで御飯食べようよ』
まったく会話がかみ合っていません。
会話が噛み合ないまま何故か、数日後には久しぶりに夕食を一緒に、ということになりました。
約束は7時半、現地集合です。
現地といっても家から徒歩5分です。
一方まさるちゃんは、ダウンタウンの職場(ソーホーのブルーリボン寿司で働いている)から電車で20分。
一日チョビの散歩やチョビのブラッシングやチョビの食事やチョビのおやつやチョビの上に乗る遊びやらで忙しかった私は、6時前にシャワー。
ボトボトのずぶぬれで部屋の中をウロウロしていたら、まさるちゃんからメッセージが。
『早く着きすぎたぜ』
『いまどこ?』
『寿司屋の前だぜ』
ってアンタ。まだ6時半じゃん。
慌てて電話すると、お店の前でタバコを吸ってる、とまさるちゃん。
今日は寒いのに、外で待たせるわけにはいかんしなあ。
じゃ、一旦家に来る?
「え。近いの?」
「うん。五分ぐらい。私、今風呂上がりだからさ」
「…っておい!」
「だからゆっくり歩いて来てよ。服ぐらい着ないとまずいし」
「おいっっ!」
「そいでさ。来たらとりあえず部屋に山積みになってるゴミ捨ててほしいんだけど」
「おいっっっ!」
「私一人じゃ運べないのよ。じゃねー」
問答無用で切りました。
紳士で優しいまさるちゃんは、五分の道のりを死ぬほどゆっくり歩いてきてくれました。
彼が到着した時には、髪の毛はびしょびしょで顔はスッピンでしたが、ちゃんと洋服を着ていました。
「いやー。悪いね。んじゃさっそくだけど、そこにある段ボール捨ててきてね」
久しぶりだねえの挨拶もなしです。ヒドいです。
茶も出さず、髪の毛を乾かす間にゴミ捨てとチョビの話し相手をさせ、挙げ句の果てに出かける間際に
「厚焼きタマゴ、焼いてってくれない?」
と厚かましい交渉までする始末です。
「え。タマゴあるの?」
ひー。まさるちゃん、優しすぎます。
タマゴがあったら焼いてくれるつもりなんでしょうか。
「いや。タマゴは無い」
でも我が家にタマゴは無いんです。
「おいっっ!タマゴ無しでタマゴ焼きは焼けねえだろっっ」
ああそうかそうだね。
いや悪かったね。
「じゃ、帰りにタマゴ買って帰れば焼いてくれるんだね」
「お、おいっっ」
エラそうな態度でまさるちゃんを先導し、ずんずんとブルーリボンに向かいました。
店内に入ると、みんなが笑顔で出迎えてくれます。
お寿司職人さんが5人位いるカウンターのすぐ目の前。特等席テーブルに案内してもらえました。
いやー。お寿司百年ぶりぐらいだよ。
「うそつけっ」
いやほんと。
「最後にお寿司食べたのいつ?」
うーん。数週間前に、Dean and Delukaのお寿司かな。
「Dean and Delukaかよ」
うん。だから良いお寿司はほんと久しぶりー。うれしいー。しあわせー。
「何貫ぐらい食べる?」
わたしゃお寿司は山のように食べるよ。
「知ってるよ」
ああそうか。まさるちゃんとお食事の時は、いつもお寿司なのでした。
そして普段小食の私が、お寿司となると山のように食べる事など、先刻承知のまさるちゃんなのでした。
さて。久しぶりに会った二人ですし、色々と近況報告やうわさ話に花が咲きました。
もちろんまさるちゃんが注文してくれたお寿司も、いやーいやいやいや絶品絶品絶品です!
↑あああー。見てるとまた食べたくなりますー。ううううー。
私はこの世で一番美味しい食べ物はお寿司だと思っているぐらいお寿司が大好きです。あまりに美味しい美味しい美味しいようと騒ぐので、上等のお寿司屋さんには恥ずかしくてつれていかん!とフンフンに宣言されたぐらい大騒ぎしながら食べます。
↑にっこりまさるちゃん。 ↑うううう。大好きな光り物です。ううううう。
いわし、さんま、あじ、鯛、ミル貝、穴子、うなぎ、ウニ、大トロ等々。ううううう。思い出しただけでヨダレが…。
そうそう。白身だのこってり系だの色々とりまぜて出していただいたので、まさるちゃんに食べる順序を教えてもらいながらいただきました。いやー。ホントにホントに美味しかったです〜〜。
↑デザートもしっかりいただきました。
さて、食後お支払いをしようと思ったら、まさるちゃんのお陰でお店のおごりに!!!
ひいいいいいいいいいいいいいい。
うれしいいいいいいいいいいいいいいいいいいい。
でも申し訳ないいいいいいいいいいいいいいいいいいいい。
いくらド厚かましい食い意地が服を着て歩いているような私でも、ブルックリンまで呼びつけて、その挙げ句に割り勘じゃ悪いと思って今日は私のおごり。って思っていたんですが(後からなら何とでも言えるよな)。
あんまり申し訳ないので、それならチップをたんまりと置かせていただきましょう、と思ったらまさるちゃんが
「ま、ここは俺のシマだからよ」
と言いながら、ババーンと気前の良いチップを置いてくれたんです。
つまり。
今日はお店とまさるちゃんのおごりです。
ごちそうさまです。本当にすんませんです。美味しかったです。ありがとうございました。また来ますバンバン来ますありがとうございました。
ペコペコしながら、ミネラルウォーターの空き瓶までもらって(←おいっ)帰りました。
さて。帰り道、当然のようにまさるちゃんを自宅に連れ込むつもりで(←こらっ)歩いていたら、まさるちゃんが言いました。
「じゃあ。タマゴ買って帰ろうか」
ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいーいいい。
ま、ま、まさるちゃん。
それはもうあなた。優しすぎます。
つけこみますよ。そんなに優しくすると(すでにつけこんどるやないか)。
「じゃ、あそこのデリでタマゴ買うわ」(←遠慮無し)
まさるちゃんの気が変わらぬうちに、素早くタマゴを12個。いそいそと買い込み、いやー悪いねえ、疲れてるのにねえ、朝早かったんでしょ、眠いでしょ、悪いねえええっっへっへへっへへ、と言いながら、ホントに疲れてる風のまさるちゃんを、タマゴ焼きを焼かせるために、家に連れ込みました。


↑泡立て器でタマゴをまぜるまさるちゃん。 ↑アシスタントチョビ。


↑いよいよ始まりました。最初は気泡をつぶして。 ↑アシスタントチョビ。


↑だんだん厚みが出てきました。 ↑アシスタントチョビ。

↑ますます厚みが。美味しそうです〜〜。 ↑アシスタントチョビ。

↑できたーっっ! ↑形を整えて切ります。
↑できたできたー。美味しいよううううう。 ↑アシスタントチョビ。
いやー。プロの寿司職人さんが作った厚焼きタマゴですから、美味しいのは当然なのですが、やっぱりお料理って作った人の気持ちや心映えがこもりますよね。
まさるちゃんが作ってくれた厚焼きタマゴは、暖かくてフワフワでほんのり甘くて優しいまさるちゃんの人柄がそのままこもっていました。
次からは自分で作れるように、と作り方やコツまで教えてから帰っていったまさるちゃん。
ごめん。
教えてもらったことは全部忘れたわ。
だからまた作りに来てね(こら)。
厚焼きタマゴ完成後約10分ほどおしゃべりをしましたが、お疲れのまさるちゃん。
ロクに茶も出さず(ヒドい)チョビの散歩がてら、まさるちゃんを駅まで送って行くことになりました。
表通りを歩きながら、この辺って安全そうだよね、とまさるちゃんが言うので、
「いやー。あんまり夜女性が一人で歩くのはお薦めしないかなあ」と言ったらまさるちゃん。ぎょっとして
なんかあったら飛んで行くからよっ
と言いながら、地下鉄の駅に降りていきました。
何かあっても地下鉄の駅からどうやって飛んでくるんじゃい、
と思いつつも、いつも変わらず優しくてキリストのようなまさるちゃんに心の中で手を合わせてお見送りしました。
まさるちゃん、こんなヘンな年上の女と、いつも変わらず仲良くしてくれてホントにありがとう。
これからもずっと友だちでいてね。
また会おうね。その時も厚焼きタマゴ焼いてね。じゃあね。また再来年ね(?え?)。
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