« 9月24日<1> | トップページ | ちょっとだけ、と思ったら長くなった話 »

2011年10月22日 (土)

9月24日<2>

チョビと最後に二人でお散歩したのは、9月24日の夜でした。
この日は日中、チョビがちょっと気分が良さそう(というか、食欲は常に爆発だったし、普段からそんなに病気ぽくはなかったですけどね)だったので、試しにお花のついたハーネスを見せてみるると、珍しくどっこいしょと起き上がって近づいてきたんです。
このころ、足が痛いのか全体的にだるいっていうのもあったのか、お散歩が億劫そうで、あまり外に出かけなくなっていたチョビ。

「あっ。チョビお散歩行く?行くの?行こう行こう!」

久々にやる気を見せてもらって、超ハッピーでした。
いそいそとチョビにハーネスを装着し、チョビ専用クローゼットからリードを取って戻ってくると。。。

寝てるし、チョビ。

「チョービー。行こうよう。お散歩行こうよう。さっき行くって言ったじゃーん」

必死で誘ってみたんですが、見て見ぬ振りでそっぽを向いたチョビは、しつこい私に嫌気がさしたのか、しまいにゃドテーと横倒しになって寝たふりまでしはじめました。

さっき行くって言ったくせに……。

寝たフリを決め込んだまま、マジ寝しはじめたチョビ。
しかたなくお昼間のお散歩は諦め、掃除や洗濯をしてからちょこっと外出し、チョビのお夕飯時には帰宅して、いつもどおりささみをゆでてやわらかくほぐしてチキンスープもちょっと混ぜ、お薬の入っていない美味しいお夕食を大喜びで食べてもらいました。

そして、夕食後の一眠りから目覚めるとまた「ゴハンゴハンお夜食お夜食もっともっとくれくれくれくれくれったらくれったらくれくれくれ」と騒ぎ始めたので、もう一度チキンを大盛り。また大喜びで食べてもらいました。

お夜食の後。
今日は四食食べたんだしさ。
ちょっとだけお散歩しようよチョビ。
昨日は一度もお外に出てないよ。今日はちょっとだけでも歩こうよ。

としつこくさそったら、渋々という感じで立ち上がり、ハーネスを装着させてくれました。

いそいそと(私だけ)外にでると、チョビもそれなりに楽しんでくれたようで、外の花壇の匂いや電柱の匂いをチェックしながらゆっくりゆっくり歩道に出ました。
そこで前方に見えたのが、同じフロアにいる巨大で獰猛な大型ブルドッグ(だと思う)。
このブルが、そりゃもう巨大で獰猛で、さすがの犬好きの私もこの子にはおそろしくて近づけないほどです。一度廊下で襲われそうになったこともあり、その時大柄な飼い主の男性がひきずられそうになったぐらいパワフルで乱暴なブル。
数メートル先に飼い主とブルが立っているのが見えたので、こりゃヤバいなと思い、脇によけて通り過ぎてくれるのを待ちました。

どうかアイツが襲いかかってきませんように。
飼い主が気を利かせて道の反対側にいってくれればいいんだけどなあ。チョビは動きがのろいから、アイツらが近寄ってくるまでにうまく移動できないしな。

なんて考えているうちに、獰猛大型犬&人間が目の前にやってきて、ああやっぱり恐ろしい事に至近距離に近づいた時、ガーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッと飛びかかってきたんです。
もの凄いうなり声をあげながら、飛びかかろうとするブル。
必死で止めようとしているアホ飼い主。

ギャー!

必死でチョビを背後に守りながら思わず女みたいな声で叫んだら、飼い主も必死で大ブルを引っ張っています。でも力負けしてどんどん引きずられて近寄ってきます。後ろ足で立ち上がったグリズリーみたいなブル。
やめてー。チョビはチョビは高齢な上に病気なのよっっっ。

背後にチョビを隠したまま、必死でブルに立ち向かいました。
もちろん結局は大ブルが私にもチョビにも指一本触れるようなことはなく、どうにか飼い主がコントロールを取り戻し立ち去って行きましたけれど、まさしく緊張と恐怖の一瞬でしたし、いつもよりチョビのハーネスを強めに引っ張ってしまったこともイヤな気分でした。

「チョ、チョビ大丈夫?」

声をかけていると、次にまたやってきたのはよく道ばたで出会うスイートなミックスワンコとその飼い主の、これまたとってもスイートな女性です。
彼女は私が単独で歩いていても、通りの反対側から駆けてきて
「あなたのワンちゃん最近どうしてる?調子は良くなった?」
といつも声をかけてくれる、とってもフレンドリーで優しい女性です。

「まあまあ。久しぶりだわー。また会えて嬉しいわ。とっても元気そうねえ。カワイイわお花のハーネス」
とチョビを撫でにきてくれました。
もちろん同伴の茶色ワン子ちゃんも、にこやかにシッポをふりふりチョビに笑顔で近づいてきました。
そして。

そして。

チョビ。

やりました。

「なんじゃいおらっっっっ!!!やるんやったらやるでっっっ!!!」

カパーッッッッ!!!

この『カパーッッッッッッッッッ!!』は、チョビの上あごと下あごが噛み合わさる音です。。。

もちろんこの時、チョビは大ブルと同じく後ろ足でガーっと立ち上がり、そりゃもう小さめのグリズリーそのもの。

ひいー。チョビっっやめなさいっっっ!!

でもスイートな女性とワンコちゃんは、全く気にしていない様子で、ニコニコとチョビを撫で、シッポをふりふりしてチョビを見てくれました。

「本当に元気そうでよかった。また会えると嬉しいわ。元気でね」

と優しく、ちょっとだけ悲しげな顔で私とチョビを見送ってくれました。

この後、大ブルが戻ってきたらいかんと思い、通りを渡って反対側にいこうとしたのですが、この時チョビの様子がおかしいことに気がつきました。
全く動こうとせず、ちょっと息苦しそうだったんです。

チョビ?
大丈夫?
歩ける?

声をかけると、ウンと頷き、トテトテトテと、いつもよりさらにさらにノロノロスピードでなんとか通りを渡り切りました。

随分と時間をかけて反対側の歩道にたどり着き、いつもならそのまま大通りまで歩くんですが、この夜はチョビの足が完全に止まってしまいました。
ひどく心配になった私は「もう帰る?お家に帰ろうか?」とチョビの顔を覗き込み、チョビが自分から動き始めるまでじっと待ちました。

ようやく歩き始めたチョビ。
ノロノロ歩きでまっすぐロビーに向かったので、ああもう帰りたいんだな、とそのままロビーに向かいました。
そして、ロビーをゆっくりゆっくり歩いているうちに、チョビの様子がさらにおかしな感じに。
なんだかまっすぐ歩けず、よろけながら左に左に進んで行くんです。

なんだかおかしい。チョビ。どうしたの?
心配で不安で心臓がドキドキしました。
ちょっとだけ引っ張ると、フラーっと右に戻ってくるんですが、エレベーターの中でもなんとなく様子がおかしく、ボーっとして壁によりかかっていました。
そして、部屋までの廊下の途中でまた立ち止まり、壁によりかかってハーハーと呼吸を整えている感じ。

心配。心配。心配。
チョビ。チョビ。
どうしたの。どうしたの。。。。

不安になって壁にもたれているチョビの傍らに座り込み、ずっと背中をさすってあげました。
しばらくするとふと顔をあげたチョビ。ヨロヨロと部屋に向かって歩き始めました。

不安でドキドキしながら部屋に入り、チョビの様子を見ていると、ヨレヨレとした足取りでお皿に近づき、お水をじゃぼじゃぼと飲み、キッチンの入り口までやってきました。

え。

オヤツ?
オヤツ食べる?食べるの?

くれ。

とチョビがいうので、オヤツをあげました。
またもやチキンです。

パクー。ムシャー。

エラい勢いでがっつきました。

な、なんだ。。。。
大丈夫そうじゃん、チョビ……。
やっぱ大ブルショックもあったし、年寄りの冷や水でヨソの良い子に喧嘩ふっかけたりしたからちょっと息が乱れたのかな……。

その後、とても普通な様子でベッドに戻り、普通に寝息をたてて眠り始めたチョビ。
そ して、私も普通に寝ているチョビにチューしたりのしかかったり、耳元で「何処にもいかないでね。お母さんを置いて行かないでね。お願いね。お願いね。ずっ とずっと大切にするから、うんと可愛がるから。だからどこにも行かないでね。ね」といつも通りしつこーくしつこく囁き続け、迷惑そうなため息をつかれ、今 日はこれぐらいにしとくか……とベッドに入り、朝まで眠りました。
あとたった三日しか一緒にいられないなんて、夢にも思わずに。

↓今日も泣いた……。とほ。。
twitter/reikotakeuchi
人気ブログランキングへ

|

« 9月24日<1> | トップページ | ちょっとだけ、と思ったら長くなった話 »

チョビ」カテゴリの記事

コメント

本当に失礼なコメントですね。
個人が発信するブログは読むのも自由、読まないのも自由ですよ。

そんな事を書き込むあなたの方が大変人生をお過ごしの方ですね。
お育ちが出ますよ。

投稿: ゆーぼん | 2011年10月27日 (木) 06時47分

ひどい!コメント拝見しました。そうゆうこと書く人の無神経さにとても腹が立ちます。私も一度チョビが亡くなったあと、思わず最近亡くなった愛犬ゴールデンのこと思い出して、コメントしました。でも、その目的は、リンコさんと愛犬をなくした気持ちを共有したくて書いたものです。ただでさえ悲しみの状況にいるなかで、リンコさんの傷ついている心が心配です。気にしないでくださいね。多くの読者がリンコさんの節度のある「物書き」の方が書く素晴らしいブログを楽しみにしています。私もその一人です。最近は、リンコさんは大丈夫かな〜?っていう気持ちでブログ毎日チェックしてますよ。長年連れ添った愛犬のネタを簡単になしにすることはできませんよね。それが当たり前です。チョビが可愛すぎて、次飼う犬は、ハスキーにしようかなーって考え中です。(笑)

投稿: ゆか | 2011年10月27日 (木) 04時05分

失礼な人もいるんですね。

ここはリンコさんのブログです。
彼女が何を書こうが、誰を登場させようが
リンコさんの勝手です。

投稿: エドのママ | 2011年10月25日 (火) 19時18分

リンコさん、どんまいっ

投稿: KIYO | 2011年10月24日 (月) 05時28分

そうだったんですね。。。
まだまだ悲しみの中にあるのに、こうして書いて下さってありがとうございます。

きっと多くの方がブログや本を通してチョビちゃんに癒され、リンコさんの愛情を感じ、本当にお会いした事はなくとも「カワイイなカワイイな」って、ある意味愛していたんですよね。だからこうして様子を伺えて「そうかそうか、そんな事があったのか」と思いながら読ませて頂いてます。

とても悲しいコメントが目に入りましたが、ホントに読みたくなければ来なければいいのです。しかもわざわざコメント残す必要もありません。

リンコさん、また少しずつお話を聞かせて下さいね。そうして少しずつリンコさんのココロも整理していけますように。

投稿: mie | 2011年10月24日 (月) 02時47分

チョコぶーさんと同じ意見です。

読んでこちらが悲しくなりました。

リンコさん、心が豊かなんですから気にしないでくださいね。


投稿: 無名 | 2011年10月24日 (月) 01時01分

失礼なあなたは、見に来なければいいんです。
本当に失礼ですね。
リンコさん、体調に気を付けてください。
御本も、楽しく読ませて頂いています。

投稿: チョコぶー | 2011年10月23日 (日) 10時43分

もうチョビネタええっちゅうねん

ひつこい

どんなけひっぱんねん

投稿: あんたは悲しんでる自分に酔ってるドラマ女よ | 2011年10月23日 (日) 04時21分

こんにちは。お久しぶりですが…神戸からです。星の数あるプログの中で唯一楽しみなリンコさんのブログ・少しずつリンコさん本来の表現パワーが戻っている事感じます。小さな一歩でも前に向かって行かれますよう この事は僕自信にも問いかけられるべき言葉かも知れません。

僕は『そうではあるけれど上を向いて』いつもこの言葉を心の中で繰り返し繰り返し呟きこの数年間 失った結びつきの喪失感に何とか完敗しないで来れました。
リンコさん 繰り返す津波の様にたまらない寂しさに これからも心が濡れる事 幾度もあるでしょうが
その時は 思いきり泣いたらいいのです
そして また小さな一歩を踏み出せば・・

僕は 今、どん底かも知れないがNY再訪する気持ちは 少しもダウンしていません。
不思議な程惹かれパワーのある街 この街で どうぞ少しずつでもリンコさんの心が軽くなりますように お祈りしております。

投稿: にゃぴよん | 2011年10月23日 (日) 01時48分

まだ三週間だから記憶は鮮明ですね(悲)チョビとレイコさんの写真,チョビ笑ってるように見えます。チョビの方がレイコさんの姉さんみたいな感じ見えるなあ,チョビも自分が姉さん気分かなあ。まだ悲しいのにお話してくれてありがとう★無理せずゆっくり毎日過ごして下さいネ

投稿: ボスブス | 2011年10月22日 (土) 10時08分

お話しをうかがって、リンコさんの山盛りの不安と切ない気持ちが、本当によく分かりました。

そんな毎日は大変だったと思います。 

気持ちが張りすぎた日々でしたね。 


やはり、チョビ嬢はもう心臓が弱っていたように思います。 


興奮して苦しくなってしまったのでしょう。 


だから、直前まで食べられたのだと思います。 


本能で、治そうとしていっぱい食べるんですよ。 


それは、生きたいという気持ちの表れです。 


チョビ嬢は、精一杯頑張ったんですよ。 


投稿: たかたか | 2011年10月22日 (土) 08時48分

リンコさん、様子がうかがえて良かったです。チョビのお話も聞かせてくれてありがとうございます!!!
きっと私が思うのは、チョビは何が悪かったのか、とか、いつが良くなかったのかとかではなく、一生懸命、楽しく生きて、誰にでも来る、寿の付く「寿命」だったんだと思います。だからチョビは今頃にこやかにしていて、リンコさんを見てると思います。
私の名前の「あんず」は飼い猫の名前です。今年亡くなりました。ちょうど会社で仕事中にその知らせを聞き、お恥ずかしい話ですが、過呼吸になって、そのまま気を失ってしまいました。お母さんなのにダメでしたね。あんずという名前ですが男の子でした。彼は生まれつきの心臓の病気で大手術をし、後ろ足を2本とも足の根っこから切断し、両手だけで生活している猫ちゃんでした。血栓が足にいって壊死してきたからです。かわいかったですよ~、私が帰ってくると逆立ちのようにして両手だけで近寄ってくるのです。もうかわいくってかわいくって・・・。けど毎日仕事から帰って玄関を開けるときの心臓の鼓動はいまでも忘れられません。もし倒れていたら・・・と。初めて彼が倒れたのはアメリカ旅行から帰ってきた次の日でした。自分を責めました、どうして体調悪いことに気づかず旅行に行ってしまったのかと。それから一緒に闘病生活です。金額もかなりいってしまい、昼間の仕事のあとにバイトを始めました。一緒にがんばりました。今頃、4本足で駆け回ってると思ってます。また生まれかわったら、うちに来なさいよと言ってあるので今からドキドキしてますよ。ただ、わたしの心が軟弱で、あんずの遺骨にまた情が湧いてしまい、毎日なでなでしてお話して、涙ぐんだりして・・・きっと心配かけてます。
自分ことばかり話してすみません!!!
あ、言いたいことはですね、チョビは最後まで生きよう生きようとして、あきらめませんでしたよね。それはよっぽど、チョビが幸せだったからでしょう。リンコさんが大好きなのですね。チョビのリンコさんへの愛は世界一!宇宙一!です。

投稿: あんずママ | 2011年10月22日 (土) 04時12分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 9月24日<1> | トップページ | ちょっとだけ、と思ったら長くなった話 »