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2012年1月 6日 (金)

旅から戻って物思い

一ヶ月も放浪の旅を続け、いろんな動物や人、そして景色に出会いました。
熱中症になったりお腹をこわしたり、体調も多少崩しましたけれど、おおむね元気よく、時にのんびり時に精力的に、立ち止まったり動き回ったりしながら過ごした一か月でした。
今回はアルゼンチンとウルグアイという、スペイン語圏の国をうろついたわけですが、わたくし、一応3年ぐらいスペイン語を勉強してきたわけなんですよね。独学ですが。
CDをきいて周りに人がいようがいまいが、繰り返し大声でうんにゃらかんにゃらスペイン語を唱え続けるという学習方法なんですが、それでもずっと続けているとCDの会話は全て聞き取り理解できるようになりましたし、自分でも頭の中で考えた文章をスペイン語に翻訳できるようにはなりました。
あいえ。ほんの一部だけですよ。
たとえば、今何時?とかこれいくら?とか(そんなんだけかい)。

で、今回の旅では独学スペイン語腕試し。だったわけなんですけどね。
でもね。
ぜんっっっぜんダメ。でした。
特に最初の数日間なんて、ああアメリカに渡ったばかりのころ、私こんなんだったかもなあ。いやもうちょっとましだったか?
というぐらい、頭の中では会話ができあがっていても、実際それを言葉にして相手に伝えることのなんと難しい事か。
そして恥ずかしい。
この『恥ずかしい』という感覚が、本当に久しぶりだったんです。
そして、反省いたしました。
日本からきているお友達に「いやそんなああた。中学高校と英語勉強してるんだから、間違ってもいいんだからテキトーに話しかけてごらんよ。絶対通じるからさ。間違ったって別にかまわないじゃん」みたいなエラそうな言い方してましたけど、わたくし間違っておりました。

恥ずかしいです。
不慣れな外国語で人様に話しかけるのって。

間違ったらどうしよう。
通じなかったらどうしよう。
万が一通じても、返事されて意味がわからんかったらどうしよう。

という感じのいろんな感情が渦巻いて、口が固まってしまいます。

そうして最初の最初にスペイン語と英語まじりで会話を交わしたのが、チョビのネームタグを作ってくれた、ブエノスアイレス蚤の市のおじさんでした。
おじさんはスペイン語オンリーだけど、観光客相手のお仕事なので、少しだけ英語がはなせます。
例えば30ペソ、を英語で言えるとか。
まあつまり、私のスペイン語と同じ程度っていうことです。
このおじさんと話をしたことがきっかけでちょっとだけ自信がつき、ブエノスアイレスでは英語も結構通じることとスペイン語のなまりが強くないことから、多少コミュニケーションがとれるようになってきたんです。
ホテルのメイドさんに「後から来てください」って言うとか、「タオルはいりません」って言うとか(その程度かいな)。

ところが、地方の町や村に行くとこれがまた一変。
なまりがあるんです。すごーいなまりが。
これでまた、全て一からやり直しです。
こちらが何か言ってもほとんど通じないうえに、何事かまくしたてられてもひとっことも、一単語も理解できないんです。
もうしょうがないから、パン屋さんでは『コレ!!2個!』と指差してVサイン。一応数字はスペイン語で言えるので口でも言いますけど、それに対して何か反応されても、何がなんだかさっぱりわかりません。
わからんけどもうええわ。と日本語で独り言を言い、会話&お買い物は終了です。
結局、満足に会話ができたのは、B&Bのオーナー&ペンギン村のギフトショップの青年(二人とも英語が少しできる)のみ。他は全滅でした。

その後、いろんな町や村を転々とし、いろんな人と会話をしなければならない場面に遭遇するたびに、少しずつ、本当にほんの少しずつですが、彼らの話すスペイン語が理解できるようになってきたのがこれまた不思議です。
落ち着けば、耳にすんなり入ってくるのかも?
って思いました。
つまり要するに結局のところ、『慣れ』なのね外国語会話って。って思ったんです。
おかげさまで、二度目にブエノスアイレスに戻った時は、蚤の市で値段交渉までできました。もちろん無茶苦茶な文法だし、英語まで混ざったり身振り手振り入りの大熱演ですが、一応通じました。そして、なんとなくお互い「あっはっはっはっは」と笑って会話が終わったりして、それはそれは楽しいひと時を持てました(値切られた方は楽しくなかったか)。

それにしても、レストランでオーダーするにしても「これは何?」は訊けても、その返事が超早口で超長かったりすると、結局わけがわからず訊いた意味すらなくなってしまったり、「それはウィンナーソーセージだ」と言われたとして、「でも内蔵ソーセージじゃないですか?」という突っ込んだ質問は全くできない。そういう状況の歯がゆかった事。
学生時代、クラスメートとイタリアやフランスを旅して回った時、「英語ができると世界中で通用するから楽だねー」なんて話し合ったものでしたが、なんと世間知らずだったことよ。

あと一つ思ったのが、私もかれこれアメリカ生活22年とか23年とかになるものですから、脳内言語中枢がかなり英語よりになってきているということです。
どういう意味かと言いますと、スペイン語は一応アルファベット表記ですよね。
そして、発音はどちらかというと日本語アルファベット読みに近いわけなんですが、私の脳内アルファベット発音中枢はすでに英語にシフトされてしまっているので、文章を頭の中で組み立ててから会話にしようとすると、英語的発音になりそうになるんです。
たとえば『ヒルトン』とタクシーの運転手さんに言おうとする場合、英語的発音ですと『ヒゥトゥン』ぽくなるんですよね。でもこれだと通じません。
モロ『ヒルトン』って日本語風に発音すると、ビシッと通じました。
この辺りの切り替えに大変苦心いたしました。

そして、一ヶ月の旅から戻った現在。

なんだか英語まで無茶苦茶になってきたような気が……。
いえ。ほんとに。
誰かに話しかけようとすると、グッと詰まってしまうんです。すんなり言葉が出てきません。

今私の脳内言語中枢は、全てが中途半端な状態になってしまっています。
困ったな。。。

Img_8011
↑サンドイッチをあげたら、ストーカー状態になったB&Bのシェパード。

↓結局何が言いたかったんだ。
twitter/reikotakeuchi
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コメント

か、かわいい!シェパードちゃん。

投稿: しらす | 2012年1月13日 (金) 09時47分

昔お仕事で南部のアラバマ州辺りに行った時の話なのですが、あるお客さんから製品の状況を聞かなければならない機会があったんです。 ところが言っている事がまーったく分からない。 『あの、英語で言って頂けないでしょうか』と思わずお願いしまいたくなるくらい、分からなかったんです。
結局たまたま同行していたカリフォルニア出身のアメリカ人に南部英語を普通の英語に通訳して貰ってようやく理解できたってこともありました。
ま、考えてみりゃ日本だってちょっと日本語のできるアメリカ人が鹿児島や宮崎あたり行けば、やっぱりちんぷんかんぷんなんじゃないかと思います。

投稿: ロンドン野郎 | 2012年1月10日 (火) 09時09分

リンコさん、チョビsign01
遅くなりましたが、あけましておめでとうございますheart01

お互い良い年にしましょうねrock

あと、おかえりなさい、です。久々のNYはどうでしょうかsign02リンコさんのスペイン語の苦労わかります。今の私の英語力がそのものです。勉強してるんですけどねぇsweat01なかなか話す機会がないと成長が止まってしまいますね。実感してますdespair早くまたNYへ行っていろんな方と話したいって思いましたよ。経験は大切ですね。私も今年はもっともっと英語がんばりまーすclover

写真のワンちゃん、かわいいなーheart04

あんずママ

投稿: あんずママ | 2012年1月 8日 (日) 04時20分

脳内言語中枢の件はなかなか興味深いですねぇ。ストーカーのワンちゃんはサンドイッチじゃなくて、リンコさんのチョビちゃんへの思い=わんこ愛=動物愛に惹かれたのかも??

投稿: KIYO | 2012年1月 7日 (土) 06時44分

興味深いお話しですね。日本人でありながら、ネイティブに近いくらい英語力のあるリンコさん。そのリンコさんが、スペイン語を駆使なさる…言語感覚の違いに悩まされるというカルチャーショックは、リンコさんのような方なら誰しも経験するでしょう。私も英語と、あとフランス語なんかをかじってますが…リンコさんのような悩みはまだないです…まあ修行が足らんてことですねぇ… 何はともあれ、今回の長旅は、スペイン語再出発の、よいきっかけになったのでは?今年の抱負、実行あるのみですね!

投稿: Maggie | 2012年1月 6日 (金) 20時39分

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